ヴェルヴェットの想い出

天気予報によれば 
来週から 春の陽気だとか


クリスマス お正月に
バレンタイン


イベント事が終わってしまえば
早く春よ来い というのでは
あまりにも 冬が可哀想ではないか
と 言う事で
いつかの 冬の想い出を・・・



初めて ヴェルヴェットアンダーグラウンド
聴いたのは 高校3年の冬


当時はバンドブームだったから
俺の周りにも 同級生のバンドマンがたくさんいたが
そんな中でも ひときわ異彩を放っていた男がいた
「ブラックチンチンズ」という名のパンクバンドで
ヴォーカルをしていた ナカノという男


バンド名同様 ふざけた男であったが
このナカノと 俺は とにかく気が合った


2人とも いっぱしのバンドマンを気取っていたし
背伸びしたい年頃


ストーンズやT.REX ラモーンズ なんかを
よく一緒に聴いていたし 
2人で アコースティックユニットを組んで
いちびっていた事もあった



そんな中で
ナカノから 初めて聴かされたのが
ヴェルヴェッツのラストアルバム
「LOADED」


ルーリードやアンディウォーホルが
何者なのか 全く知らなかった
田舎の高校生にとって
初めて聴くヴェルベッツのカラフルなサウンド
かなりの衝撃だった


その冬は 本当にヴェルヴェッツ以外
何も聴かなかったのではないかと 思えるほど
とにかく ハマッたし 
もちろん今でも聴いている



ナカノとの交遊は 高校を卒業してからも続いたが
二十歳の頃 彼は突如 「板前になる」
と言い残し よその街へと 旅立っていった




ナカノとはそれっきり会ってない



あれから とてつもなく長い時間が
流れたように思えるが
彼は 立派に 板前になったのだろうか?


ヴェルベットアンダーグラウンドを聴くたび
思い出したり


出さなかったりしている