半分まだ帰らず

ベトナムから帰ってきてもう 1週間が経ったが
今だ ベトナムで過ごした日々が頭から離れない


机の上はまだ ベトナムだらけ

あの 暑く埃っぽいホーチミンシティと
どんより曇った ハノイの面影だけが
日々 頭の中をかすめては消えていく
その繰り返し


魂の半分はまだ ベトナム
フワフワ漂っているのであろうか
困ったことだ
またそのうち 取り戻しに行かなくては


そんな事を考えながら 毎日目を覚ます
しかし不思議なもので
仕事用のスーツに着替えると
頭の中は きっちり現実世界へと移行していく
「制服」というのはやはり 現実世界の象徴なのか


昔は スーツを着ることが嫌いで
かなり抵抗があった
まして20代の頃は スーツを着て仕事をしている人間に
嫌悪感すら感じていた
絶対に信用してはならないと 固く思っていた


今思えば あのしょーもないこだわりは
何だったんだろう?


日本屈指の 交通マナーの悪い県でも
さすがに 白昼堂々と信号無視をする人もいなければ
5人乗りのスクーターが 逆走してくることもない
日本はやはり いい国だなと感じながら
今日は1日 スティングとマーヴィンゲイを聴きながら
車を走らせた


そういえば スティングもマーヴィンゲイも
カッコ良く スーツを着こなしてたよなぁ... 
と 半分の魂は考える