大正浪漫

僕が子供の頃
JRはまだ 国鉄だった


さらにもっと古い人
じいちゃんばあちゃんは 時に
国鉄の事を 国電と言っていた


そしてもっと古い時代 国電
省線電車と 呼ばれていたらしい




今呼んでいる本
谷崎潤一郎の「痴人の愛」には
この 省線電車がしきりに登場する


時代は 大正の末期


日清 日露に勝利し
日本が 列強国の仲間入りを果たした時代


この時代あたりから 日本人の
西洋文化への憧れが 始まったんじゃないかな


ダンスホール カフエエ デパートメント


今でも意味は通用する こんな言葉も
人々がようやく洋服を身にまとい出した
90年近く前の日本の風景を想像してみると
何だか おもむきも違ってくる


谷崎潤一郎は 
バンドメンバーの鉄平が
面白いですよと 勧めてくれた


何がどう と
説明するのは難しいけど
こういう世界もまた 面白い


痴人の愛 (新潮文庫)