ひとかけらも変わっていない私
お盆なので 3日間帰郷
地元で 同級生がバーを始めたと言うので
フラッと行ってみた
洒落たバーだった
店に入るなり カウンターに座っていた美人に
「あれっ、オキくん?」 と声をかけられた
はて こんな美人の知り合い 居たっけ?と
38年間の人生を 高速巻き戻し
それは 高校を卒業したばかりの頃
ほんのわずかな期間
毎晩のように
酒を飲んでは騒いでいた同級生たちの中でも
ひときわ美人で評判だったMさん
いやいや 失礼しました
しかし 懐かしいね・・・と思っているところへ
店のドアが空き 入って来たのは
2人の いかにも屈強そうな男たち
そう こちらも同級生のIとHだった
とりわけIという男は 中学時代
僕が初めて組んだバンドで ドラムを叩いていた男
なんでも今は ドラムではなく
日夜サンドバッグを叩いているそうで
腹筋が ウォーズマンみたいになってた
そんな 小さな同窓会のような夜は
かなり遅くまで盛り上がったのでした
しかしIに言わせると
久々に会う僕は 昔と
ひとかけらも変わっていないそうで
いやいやI君 僕も僕なりに 色々あって
そこそこな ロングアンドワインディングロードを
歩いてきたからね
昔とは 結構変わってるはずなんだけど・・・・と
言いたかったが
まぁ 久々に再会した旧友がそう言うんだから
本当にひとかけらも変わってないんだろうねって 納得した
午前2時の帰り道