ソウルブラザー

異国の街を 一人でぶらぶらしていると
とにかくよく 人に話しかけられる



「エクスキューズミー、ブラザー」


メルボルン フェデレーションスクエアという広場で
一人の黒人が 声をかけてきた


突然の事で驚いたが
黒人に「ブラザー」と言われて
嬉しくない奴は
音楽をやる資格などない
僕は小躍りした


おおそうかブラザー 君は分かってくれるか
僕がソウルマンだって事を
日本じゃなかなか分かってもらえないのさ
あいつらは見た目と言葉にだまされるからね
君もソウルミュージックが好きなのかい
オーティスかい メイフィールドかい


そんな内容の言葉を 
しかしどうやって 英語で話そうかと考えていたら
何のことはなかった


彼は とても高価そうな
SONYの一眼レフを差出し
彼女と2人 教会をバックに撮ってくれないかと・・・・


日本人なら SONYを上手に操れるだろう
もしかして 彼はそう思ったのかな


ま、撮影を頼まれるのは
いつものことだ


Sure,Brother!