転がって8年

ニューヨーク セントラルパークで
オノヨーコとすれ違ったことがある
それも ただすれ違っただけでなく
「あ、こんにちは」 「ハーイ」と
軽くあいさつを交わした
誰が観ていた訳でもないので
そんな話 誰も信じてくれないだろうなと思ったが
興奮のあまり ニューヨークから嫁にメールしたら
何の疑いもなく
「すごいじゃん、さすがニューヨークだね」という返事が 
すぐに返ってきたので 僕は
これって フィールドオブドリームスみたいやん と思い
信じてくれたことが嬉しくて
ニューヨークの街角で ちょっとだけ泣きそうになった
大袈裟だけど


そんな彼女と結婚して 今日で丸8年
ついでに離婚届用紙も もらっとくか?
なんて言いながら 籍を入れに行ってからもう8年
お互い 絶対に結婚には向いていない人間
だからこそ
いろんな事が 絶妙のバランスで成り立っている


「人の話聞いてないアメフト馬鹿」
「天然ボケが進行しすぎ」
と怒られても おっしゃる通りなので
反論もしないし 喧嘩にもならない
そんなもの 犬も食わんからね



俺は今も 君の掌の上で転がり続ける
ただのローリングストーンさ。 


キャー、何言うてんのー。